事例紹介

事例に学ぶ事業承継

わたしたちがこれまでにお手伝いをさせていただいた事例のご紹介をします。

後継者が自ら自社株の承継に危機感を感じ、


具体策の検討に至った事例

業種 熔接業 業務内容 熔接業
創業 1951年 従業員 10名
代表者年齢 70歳 地域 名古屋
資本金 10,000千円 売上高 約3億円

後継者が自ら自社株の承継に危機感を感じ、


具体策の検討に至った事例

業種 熔接業
業務内容 熔接業
創業 1951年
従業員 10名
代表者年齢 70歳
地域 名古屋
資本金 10,000千円
売上高 約3億円

1.事業継承に至った経緯

経営状況は良好。代表権は後継社長に与えていたものの、それ以外の事業承継の問題には手付かずの状態にありました。補助金等で関わりのあるコンサルタントからは、特に株式評価が高いと思われるため、何か手を打っておいたほうが良いと警笛を鳴らされていました。同じく関与していた名古屋市新事業支援センターから、あいち事業承継ネットワーク事業に関する情報提供があり、後継社長からの相談依頼があったものです。

2.事業承継における現状

先代社長、顧問税理士は承継問題については先送りしており、危機感を持っていたのは後継者の方でした。当社は小規模ながら、高い技術力が取引先から評価されており、継続的に利益を出せる体質にありました。そのため、過去の利益剰余金が蓄積し、自己資本は相当充実していました。負債は少なく、不良資産も見当たらないため、株式価値が相当価であることは容易に予測がつきました。一方で、株式の8割近くは70歳である先代社長に集中している実情で、暦年贈与等で株数を贈与してはいたものの僅かであり、早急な株式承継対策が必要でした。後継社長は人物、性格的にもしっかりしており、積極的に経営に関与している状況が伺え、事業承継課題としては、まずは自社株の承継対策がフォーカスされました。

3.事業承継に係る課題とその対応策

現社長は会長の次男で、長男が早逝したことから経営を引き継ぐポジションに「昇格」しました。現会長の相続が仮に発生した場合、長男の子供達にも相続権があるが、社長としては事業運営上、子息たちが安易に当社に関わる(入社等)ことは危惧していました。
 このため、早期に株式の後継者への集中を進めたいものの、当社の株価が問題となりました。300千円/1株程度はあるのではないかと推測されるほど高価で、容易に贈与や買取ができないレベルとなっていました。
 株式に関しては事業承継税制の特例を見越して事業承継計画を作成し、認定を受けておくことにされました。このメンターおよび税務署への申告のフォロー役として、専門家を集め、当社の事業承継問題にのみ機動的に対応してもらうユニットを持ちたいという考えが、解決策となりました。
現会長の会社に対する影響力は絶大で、社長主導での発案は何かと制限されていたようですが、事業承継の問題に関してはこの社長の考えが受け入れられました。また、この仕組みに対しては長期間での関わりとなりますが(承継計画作成後毎年の報告も含めて)、ここは金銭等の負担が発生しても外部でしっかり管理してほしいとの要望でした。

4.ブロックコーディネーターの所感

会社が好調なほど、事業承継対策としてまずは資産承継が重要になると考えさせられました。
 当事例では、後継者はすでに社長に就任して経営者としての一翼を担っており、自らのビジョンもしっかりしていました。当人が抱える問題点も株式を中心にした資産承継一本に絞られていました。親族間の感情がやや混乱しているとの事情もあり、相続時のことを考えると、面倒になりかねません。負担を強いてでも自社株の贈与や譲渡の具体策を講じておきたいとの考えは尤もであり、当事者が早い段階で特例税制の活用等への理解を示していることが救いでした。円滑な承継に至ってほしいと思います。

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